資金調達の概要
先日、プレスリリースで発表させて頂きましたが、この度、Htun Khaing International Co.,Ltd.(HKI社)は、弊社の中核事業であるHi-So Mall事業のスピンアウト、および新会社のHi-So Pte. Ltd.(Hi-So社)を通じた資金調達を発表させて頂きました。
スタートアップや投資に慣れていない人には少々分かりにくい内容かもしれませんが、本プレスリリースは一体何かというと、私の”これまで以上に攻めます!“という意思表示です。
資金調達の経緯
これまで弊社は、日系企業向けマーケティング支援、翻訳・通訳、コンサル業務などの所謂、スモールビジネス的ソロバン型事業でしっかりとお金を稼ぎつつ、稼いだお金をHi-So Mallというスタートアップ的ロマン型事業に投資するという、Bootstrappingと呼ばれるようなやり方で事業を進めてきました。
このような事業の進め方は、事業の安定性や外部株主を入れないことによる事業運営の自由さという意味ではメリットがあります。
何故ならば、ある程度、ご飯が食べられそうな仕事をすることにより、手元キャッシュを安定させた上で、ロマン型事業を進められるからです。
しかしながら、この事業運営方法にはデメリットもあります。
それは、利益からの再投資が前提になっているため、積み上げ式の事業拡大しかできずスピード感が遅くなること。
2018年12月のHi-So事業開始以降、弊社は順調に取扱数量を伸ばし事業を拡大してきましたが、私自身、事業を進める中で常に”このスピード感でいいのだろうか?“という葛藤と戦っていました。
スモールビジネスの場合、あまりスピード感が無くても特に問題がないかもしれませんが、スタートアップの場合スピードは命です。
ちょうどHi-So Mallの開発を進めていた昨年の夏頃、これからどのように会社経営をしていくか悶々と悩んでいました。
加藤さんからの1通のメッセージ
そんな時、1通のメッセージが届きました。
この方は、加藤順彦さん。
ベンチャーやスタートアップ界隈にアンテナが立ってる人はよくご存知かと思いますが、東南アジアで最も有名な日本人エンジェル投資家の方です。
その加藤さんが、ミャンマーのお隣バングラデシュのスタートアップ“パタオ”が54億円の大型資金調達したニュースを見てメッセージを下さりました。
私自身、加藤さんのことは元々、『若者よ、アジアのウミガメになれ』という本や、NHKスペシャルの『”新富裕層” vs国家 ~富をめぐる攻防~』という番組を通して知っており、昔からいつか会ってお話を聞いてみたいなぁと思っていました。
その加藤さんとの出会いは少し遡った2018年11月。
加藤さんがミャンマーに来るという情報を入手し、是非色々お話を聞かせて欲しいと食事会に参加したのがキッカケでした。
加藤さんとはその食事会以来、加藤さんがヤンゴンにお越しの際には色々と事業相談に乗って貰っていました。
そして、その加藤さんから来たのがさっきのメッセージ。
最初、メッセージを見た時に、”脳が震える?どういうことや?”と思ったものの、当時、外部資金も活用した拡大を検討していたこともあり、”これも何かのキッカケ! チャンスの神様は前髪しかないんやー!”と、下記の通り返信。
本件、相談がしたいことを伝え、シンガポールで打ち合わせをすることになりました。
やろう!
10月10日、私はシンガポールへ向かいました。
ショッピングモールの地下にあるハンバーガーショップで加藤さんと会い、会社を分割して資金調達することを考えていることを伝えしました。
すると加藤さんは私に「健ちゃんは、どういう投資家の人に加わって欲しいの?」と問いかけました。
その時、私は加藤さんにお願いしたかったものの、加藤さんは昨年インタビュー記事で、エンジェル投資は止めると述べていたのを知っていたため、私としては加藤さんからの出資は考えていませんでした。
そのため私は
「加藤さんにお願いしたかったですが、もうエンジェル投資は止められたみたいなので、加藤さんと同じように、投資家と一緒になって事業を進めてくれて、その会社の広報の役割も時に担ってくれる方に投資家として加わって欲しいです。」
と正直に伝えました。
すると加藤さんは一言、
「やろう!」
その一言を聞き大変嬉しかったとともに、加藤さんと一緒に仕事が出来るということでワクワクしました。
そこからはトントン拍子で物事が進んでいきました。
翌日の朝、会社設立のためにシンガポールの会計事務所に訪問し、お昼には、加藤さんから是非我々の仲間に加わって欲しい方として、シンガポールで幅広い人脈を有する関 泰二さんをご紹介され、関さんからも即決で出資参画をご決断頂けました。
ミャンマーで一番”かゆいところに手が届く”サービスを目指して
その後、今回のチームに是非加わって欲しかった他の投資家の方にも無事ご参画頂き、2020年1月に資金調達を完了しました。
しかしながら勿論、我々はまだスタートラインに立ったところで、ここからが本当の勝負です。
Hi-So Mall事業は10月のサービス開始以降、ユーザー数も取引量も順調に増加を続けていますが、フードデリバリー市場に関してはGrab Food, Food Pandaという資金潤沢な競合他社も参入してきており、まさに玉石混交の様相を呈しています。
では彼らに我々が簡単に負けるかというと、私はそんなことはないと思っています。
確かに、ミャンマーを除く東南アジアのフードデリバリー市場では、全てGrab FoodがNo.1になっています。ではそれは一体、何故でしょうか?
その答えは、彼らが大量のバイクタクシー運転手を既にプラットフォームに抱え、その運転手にデリバリーを依頼することにより、ドライバーの確保の課題がなく、他プラットフォームに比べて配達時間が圧倒的に早いからです。
では一方でミャンマーはというと、ヤンゴン市内にはバイク乗り入れが禁止されており、Grabもヤンゴンではバイクタクシー事業は展開できておりません。
となると、Grabとしては自社バイクタクシー運転手を活用することによりアッという間にデリバリー網を構築する手法が使えず、ミャンマー市場では彼らも我々と同様に1から”自転車”配達スタッフを確保・教育していく必要があります。
つまり、Grabが得意とするバイクタクシー運転手を使った横綱相撲がミャンマーではできず、我々を含む他プラットフォームと横並びで勝負する必要があるのです。
勿論、資金量だけを見ると、GrabやFood Pandaのような資金潤沢なデカコーンには到底及びません。
ただ我々は、あくまでもフードデリバリーのみを取り扱うサービスを提供しているのではなく、今後はフード以外のカテゴリーも充実させていき、何か物を買ったりサービスを利用する際に、”Hi-Soで頼めるかな?”と常に思ってもらえる存在になり、ミャンマーで最も”かゆいところに手が届くサービス”を目指してサービスを提供していきます。
(例えば今でも、高品質な食料品配達という分野では、ヤンゴンでも随一の品揃えを有しています。)
今後は他社サービスとも連携しながら、ミャンマーでスーパーアプリを目指して邁進致していきますので、是非、ミャンマーでお困りのことがあれば私までご連絡下さい。
それらの課題を、Hi-Soというプラットフォームを通してどんどん解決していこうと思います!
一緒に挑戦をする仲間(投資家・中核メンバー)を募集中!
なお今回の資金調達はあくまでも創業時の出資と同じ位置づけのため、今後、更に攻めるべく、今年の夏〜秋頃により大規模な資金調達を予定しています。
そのため、弊社への投資に興味のあるVC,事業会社の方は是非お気軽にブログお問い合わせからご連絡下さい!
また事業拡大に伴い、弊社で一緒にGrab, Alibabaと戦いたいという方も募集しています。
特に職種は限定しませんし、大学生インターンもウェルカムなので、少しでも興味のある方は是非お気軽にお声掛け下さい!
1人で叶える夢から、みんなで一緒に叶える夢へ
Hi-So、攻めます。
コメントを残す