ミャンマーの大学生活事情!
こんにちは、インターンのBBです。
前回はミャンマーの大学入試制度についてご紹介しましたが、今回はその続編、ヤンゴンの大学生活についてをご紹介します!
ミャンマーは大学入試も特殊ですが、大学自体も特殊!
ミャンマーの大学を、世界の一般的な大学と同様の存在と勘違いしてはいけません!
今回は、2014年の8月にヤンゴン大学(以下YU)に1か月通った経験と、2016年から10か月ヤンゴン外国語大学(以下YUFL)に通った私自身の経験から、ミャンマー、ヤンゴンの大学生活についてお伝えします。
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大学の時間割
まずは大学生の1日をご紹介します。
大学毎に多少の違いはありますが、((おおよそ))以下の時間割で1日が流れていきます。
(え、大学なのにみんな時間決まっているの・・・?と思った方は察しがいいです。)
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月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
09:00-09:50 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
10:00-10:50 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
11:00-11:50 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
Lunch Time 11:50-12:45 |
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12:45-13:35 |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
13;45-14:35 |
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〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
14:45-15:35 |
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〇 |
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上の時間帯に6~7科目くらいがあてはめられ、クラス単位で一斉に授業を受けます。
ですので、日本の高校とスタイルがほぼ(まったく)同じです。
違うのは化粧がOKなのと、ロンジーを着なければならない事。
つまり、ミャンマーでは、日本の大学生のように、興味の授業をとったり、楽単(単位がとりやすい授業)をとってバイト漬け・・・のような事はできないのです。
ミャンマーのテストは暗記主義!?
ところで、巷ではとても有名ですがミャンマーの大学教育の1つに暗記型と言われています。
ミャンマーの定期試験(テスト)の特徴として以下が挙げられます。
①問題と答えが事前に発表される。
②答えの文章を一字一句暗記する必要がある。
本当にそうなのかを現地の大学生に聞いてみたところ、全部の授業がそうとは限らないが、優しい(緩い)先生の場合は事前に回答を教えてくれたり、一方で、厳しい先生の場合は一字一句正確に書かないと怒られたりすることがあるようで、といういわば極例だそうです!
ただ極例とはいえ、自分が通っていたYUFLとYUのミャンマー語専攻では横行していましたが‥。
語学系の大学で起きがちのようです。
このようなミャンマーの教育を日本と比べると、より暗記型教育と捉えられますが、その理由の1つは、成績の評価方法がテスト中心になっているからではないかと考えます。
日本の場合、大学ではレポート提出が必要になる授業もありますが、ミャンマーではレポートを提出が求められる授業はあまりなく、ほとんどがテストのみです。
そして、そのテストがどれくらい大変かというと、
ミャンマーの大学生は3月末、9月末にテストを受けるのですが、そのテストのために大抵2月末、8月末からテスト勉強を始めます。準備の入れ様がすごい。
ですので、3月・9月にミャンマーの大学生に遊びに誘ったり何か頼んだりするとものすごい嫌がられます!!!
遊びに行こうよ!って言うと「テストが大変だから無理」と断られます。
ちなみにYUFLでは、テストの一週間前の週はテスト勉強休みでした。
また、他にも暗記型と言われる所以は、意味がわかない問題に対して意味が分からないまま答えている、という学生の教育姿勢も影響しているのではないでしょうか。
私の友人の日本語科の学生が、テストに備えて江戸時代の歴史についての文章を暗記していたのですが、その暗記していた文章に登場する単語の意味を聞いたところ、その意味は「分からない」と言われた経験があります。
つまり、先生が事前に提示した回答案を暗記しただけで、文章の中身は一切理解していなかったのです!(彼女は成績優秀な学生なのですが….)
意味を理解せず形式だけ覚えていく学習で、それゆえミャンマーの教育は暗記だ!!と言われるようになったのかもしれません。
しかし、いろいろな大学の授業を調べてみると、大学ごとに様々な特徴があり、一概に暗記型!とは言い切れないこともわかります。
以下一部の大学の授業を紹介します。
授業紹介
今回はNational Management Degree ColleageとYangon Technological Universityを紹介します。
National Management Degree Colleage
ビジネスマネジメント専攻の中の、Management Information Systemの授業の場合、教科書としてManagement Information Systems: Managing the Digital Firm (14th Edition) (著),Kenneth C. Laudon Jane P. Laudonを使用し、下記のような質問が宿題として出題されます。
「あなたはオーストラリア、ミャンマー、シンガポールでの運営がなされている組織で働いています。現行使われているE-mailのシステムに加え、あなたは何かコラボレーションツールを提案するように言われました。そこで、コラボレーションツールとその機能を回答しなさい。」
これをグループ(16人!)自分で教科書やネットから探して提出するみたいです。
ちなみに回答としては、
- Slack
- Trello
- Skype
- Google Drive
で、これらそれぞれの機能も含めた回答を英語で500wordsで書くそうです。
また他の問題としては、
「CISCO SYSTEMの導入を進めるよう会社から頼まれました。そこで、ミャンマーでそれらの導入を行っている会社と、その会社を選んだ理由をリストアップしなさい」
という出題もあり、回答として、
- Ericsson Thailand Ltd
- KDDI Myanmar Co.,Ltd など・・・
がありました。IT専攻なのかってくらい専門的ですね・・・。
この大学のテストでは、授業の内容をベースにしたエッセイを書くそうです。
どんなトピックで書くのか・どれくらいの文字数かも当日までわかりません。
Yangon Technological University(CIvil Engineering学部)
YTUの授業はプロジェクトベースなのですが、そのテーマの1つ「ピーウンルインのバルーンフェスティバルにおける交通機関や公衆トイレの運営について」をご紹介します。(ピーウンルインのバルーンフェスティバルについてはこちら。)
このプロジェクトは、6~7人の学生がグループとなりピーウンルインでおこなわれる伝統行事、バルーンフェスティバルに参加し、祭りに参加する大勢の人々を、如何に効率よく捌くかを、交通機関と公衆トイレの利用の観点から調査したようです。
この授業に関しては、最終報告書とプレゼンテーションが作られ、それらの出来によって評価が行われます。
ちなみに、調査にかかるお金は50,000チャットが生徒負担ですが、それ以上は大学が負担してくれるそうです。
以上がミャンマーの授業でした。
ミャンマーの大学授業の全てが暗記型とは言い切れませんが、日本のスタイルとはかなり違うこと明らかです。
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学食
話は真面目な話から現地の大学生の生活についてに移ります。まずは学食。
日本の学食といえば、栄養管理された料理が、少しお得に食べれるという印象ですが、ミャンマーの学食はローカルの店と何も変わりません。みんなお昼にタミンジョー(チャーハン)やナンジートウ(サラダ麺?)を食べてます。
通学
ヤンゴン市内に住んでいる子は、自宅から大学に通う必要があるのですが、みんな、あの渋滞の中どうやって学校に通っているのでしょうか?
答えは、「フェリー」と呼ばれる乗り合いトラック。フェリーは一部の会社でも導入されていますが、これが学校にもあり、学生はそれに乗って各地域からみんな乗ってやってきます。
いろいろな車種のフェリーがありますが、こういうトラックの荷台に15人弱積まれて通学してきます。
ちなみに一部のお金持ちで18歳以上の子は、自分で車を運転して通学しますwww
(お金持ちが多いことで有名なYUFLは自家用車通勤多めでした。)
そして、通学や帰宅時間には学校の前に生徒の自家用車とフェリーが集まり大渋滞。
ちなみに私の友人のお母さんは、娘の運転が心配という理由で、娘が運転している車に同乗して通学し、娘の授業が終わるまで、ずっと携帯を見ながら待っているという人がいました。
スゴ・・・・。
ちなみにフェリーは出発時間が決まっているので、乗り遅れた場合は、自分で通学、帰宅しなくてはなりません。
なので、居残りするとなると帰りは一人でバスを沢山乗り継いで2時間位かけて帰らなければならず、それ故、部活等をする人があまりいないのです。
寮
ヤンゴン大学、インヤー寮(アサウン)
ヤンゴンの大学には地方からくる子もたくさんいますが、その多くが値段や安全面から寮を選ぶ子が多いです。(勿論、地方出身者の中には自分で家を借りたり、親戚の家に住む子もいます。)
ただ、実はこの寮がものすごい奥が深いのです。
まずヤンゴン大の敷地内にはいくつか寮があり、女子・男子で別れているのですが、入寮している学生はYUに通う学生だけではなく、YUFLの子もいたりします。
また大学寮は地方から来ている子しかいないので、かなりの人種の坩堝だったりもします。
2018年時点での寮費は、女子も男子もの場合、朝食と夕飯付きの2人部屋で一か月か50,000kyat程度!
ちなみに、門限があるのですが、女子寮の門限はなんと18:00!!!なにも出来ない!!
一方で、男子寮の門限は22:00なので、男子は自由(ほったらかし)ですね。
ちなみに、寮生だけに限らないですが、BBの経験上、ミャンマー人の大学生と遊ぶときに、夜に一緒にどこかに行くことはほとんどないです。最近は、夜ガンガン遊びに行く女子も増えた気がしますが、基本あまり出歩かない事がほとんどです。
ベットに布団が敷いてあり、トトロのサツキとメイの家のような蚊帳をかけます!
映画でしか見たことのなかったジブリの世界に最初は感動!!
部屋の中。1部屋2人だったり、1人だったり、6人だったり・・・。
廊下。犬がうろうろしてゴミ箱をあさりにきちゃう・・・。
ちなみにここで、人生初めてサソリを見ました。
生き物のるつぼでもありますね!!!
お風呂は、水浴びする用の水が貯められた広い浴槽があり、そこで浴びます。
BBが泊まった寮にはシャワールームもありました。しかしもちろん出るのは水だけで、半分屋外なので蚊だらけ。
ちなみに、ミャンマー人は夜にシャワーを浴びると風邪を引くという風習があり、毎回夜にこっそり浴びては怒られる生活を繰り返してました。
正直、外国人がここの寮に住むのは相当しんどい・・・。
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通信制大学
ちなみにミャンマーにも通信制大学がありますが、あの大学の仕組みはどうなっているのでしょうか。
よくダゴン大学の通信制に通ってますと聞いたりしますが、実は、あれは通信制大学が各大学にブランチをおいているだけなのです!(ヤンゴンにはDagon University、Yangon East University、Yangon West Universityにブランチがあります。)
通信制大学生は各自自習で勉強し、テストの際や、通学が必要な授業の際だけ、登録したブランチの大学にテストを受けに来ます。
ちなみに通信制大学には誰でも入学できる事ができます。正規で入学した大学に通いつつ、通信制大学に通うこともできます。
まとめ
以上が特殊なミャンマー大学生活事情でした。
大学の制度は大学・地域により様々あり一概に言えないことのほうが多いですが、大学生という身近な立場な人たちのライフスタイルの一部を例として紹介することで、彼らとの話題に花が咲けば幸いです。
そして日本との前提の違いを感じていただければと思います。
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