みんなFacebookが大好き!
こんにちは。
最近、YouTubeでやりすぎ都市伝説を見漁っているTKです。
前回の記事でミャンマーの最新スタートアップ動向をご紹介しましたが、今回はミャンマーで事業展開するにあたり最も重要なツール
そう、
についてを、みんなに説明しちゃうんだよね〜!
いい?みんな。
ミャンマーはもう完全に
Facebookにコントロールされちゃってるんだよね〜。
だから、このミャンマーでFacebookを上手く活用しないと、
どんなビジネスも成功しないってこと〜!
Facebookによる、生き残るビジネスの選定がもう始まっちゃってるのぉー!!
(このネタが分からない人は、是非You Tubeでやりすぎ都市伝説を検索してみて下さい。。。)
はい、少々取り乱しましたが、ここからはもう少し真面目に、ミャンマーにおけるFacebookの特殊事情をご紹介します。m(__)m
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情報通信手段の爆発的普及
本題に入る前に、まずはミャンマーの通信事情について簡単にご説明します。
そもそもミャンマーは2012年頃までミャンマー郵便公社(Myanmar Posts and Telecommunications (MPT))のみが独占して国の通信事業を運営していたことから、通信事業者間の競争原理が働いていませんでした。
当時のインターネット通信は所謂、2Gのようなもので、音声・インターネットのクオリティは非常に低く、かつSIMカードの価格も一時期USD2,000まで高騰。
このような状況を政府が放置していた理由は、国民を国外の情報から遮断し、かつクーデターの火種になりかねない国民間の情報やり取りを制限するためでだったと思われます。
ただ、そんな状況が大きく変わったのが、民政移管2年後の2013年。
ノルウェーのテレノール(Telenor Myanmar Limited)とカタールのオレドー(Ooredoo Myanmar Limited)に新規通信事業者としての免許が与えられ、かつKDDI・住友商事がMPTに資本・業務提携を開始したことで、ミャンマーの通信事業者間に競争が生まれました。
各社が通信インフラ分野に多額の投資をおこなった結果、通信環境は劇的に改善。
一時高騰していたSIMカードの価格も約100円程にまで下落し、携帯電話が人々の身近なツールになりました。
その後のミャンマーの携帯電話普及率推移は下記図の通り。
新規通信事業者の参入前年(2012年)には7%代だった携帯電話普及率は、2016年にはなんと10倍以上の89%代になったのです!
これは他東南アジア各国と比較しても圧倒的な成長スピード。
またミャンマー運輸・通信省によると、2018年時点において普及率は110.43%にまで拡大し、またスマホ普及率も9割を突破したとのこと。
このように、爆発的な携帯電話の普及に伴い、ミャンマーではインターネットが人々の身近なツールとして浸透し始めました。
インターネット=Facebook
ではインターネットを利用し始めたミャンマー人が、どんなサイトを使い始めたかというと、
そう、
(また取り乱してしまいました。すいません。。。)
新規通信事業者の参入前、ミャンマーにはFacebook利用者数は殆ど存在しなかったのですが、2016年1月には14百万人まで伸び、2018年末には30百万人に到達するのではないかとの予想まで出ています。
ミャンマーのインターネットトラフィックを見ると、なんと85%がFacebookの利用が占めており、如何にミャンマー人のインターネット利用がFacebookに集中しているかが分かります。
では、Google等の他サービスは使われているのか?というと、なんとミャンマー人携帯電話利用者のうち、定期的にブラウザを利用してWebページを閲覧しているのは全体の20%程というデータもあり、Facebook以外のサービスは殆ど使われていません。
故にミャンマーでは、インターネット=Facebookと呼ばれているのです。
ではここからは、何故ミャンマー人の間でFacebookが圧倒的支持を受けているかを考察していきます。
Facebook上で主なWeb活動が完結
Facebook等のSNSが本格的に普及し始めたのは2000年代後半~2010年頃と言われていますが、日本を始めとした先進国では既にその頃、様々な商材・サービス毎に、Webポータルサイトが普及していました。
-飲食系- | |
ホットペッパーグルメ | 2003年 Hotpepper Pocketsを開始 |
ぐるなび | 1996年 鉄道系広告会社の株式会社NKBが一事業「ぐるなび」を開始 |
-不動産系- | |
SUUMO | 1996年 住宅情報 On The Netをスタート |
LIFULL HOME’S | 1997年 不動産・住宅情報サイト「HOME’S(ホームズ)」のサービスを開始 |
-求職系- | |
リクナビNEXT | 1998年 Digital B-ing(現・リクナビNEXT) |
-買い物系- | |
ヤフーショッピング | 1999年 「Yahoo!ショッピング」と「Yahoo!オークション」がサービス開始 |
アマゾンジャパン | 1998年 アマゾンジャパン株式会社が設立 |
楽天市場 | 1997年 楽天市場がオープン。 |
上の表から分かるように、日本の場合、現在使われている主なWebポータルサイトは1990年代後半にサービスを開始していたため、SNSの本格普及が始まった頃には、人々は既にそれぞれの商材・サービスに特化したWebサイトを使い始めていました。
一方でミャンマーの場合、インターネットの普及が本格化したタイミングでは、特にWebポータルサイトが整備・普及していなかったことから、Facebookのプラットフォーム上でそれらを簡易的に代替するようなグループやFacebookページが作られていきました。
たとえば、
不動産賃貸や売買であったり、
レストランページであったり、
求職ページであったりと。
このように、ミャンマーでは日本では考えられない程、Facebookが日常生活の様々な場面で利用されています。
まさに、ミャンマーにおけるFacebookは、インターネット上の総合ポータルサイトと呼ぶことができるでしょう。
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Zawgyiフォント VS Unicodeフォント
前項にてミャンマーではFacebookが総合ポータルサイトとして利用されていると説明しましたが、実は単なるポータルサイトだけでなく、GoogleやYahooのような検索エンジンの機能も担っています。
その大きな理由が、このZawgyi VS Unicodeのフォント問題。
そもそもミャンマー語は英語のアルファベットとは異なるこのような丸っこい文字を使っています。
軍事政権下において長らく携帯電話(スマホ)が一般的に普及していなかったことに伴い、文字コードの世界標準規格Unicodeへの対応が放置された結果、2013年以降の爆発的なスマホ普及の際に、Unicodeではなく、ミャンマー独自の文字コード(Zawgyi)が広く一般的に普及してしまいました。
現在の文字コードの利用シェアは、Zawgyiが90%以上と圧倒的で、ミャンマー人がFacebookに投稿する記事の殆どはZawgyiで書かれているのですが、このフォント問題が複雑な理由は、ZawgyiとUnicodeを同時に利用することができないことです。
つまり、Zawgyiをインストールしているスマホの場合、Unicodeで書かれたミャンマー語は文字化けし、その反対も同様に文字化けしてしまうのです。
この事態を解決するべく、米マイクロソフト社がミャンマー政府に対して、ZawgyiをUnicodeへ移行する技術サポートをすると2016年11月に発表したましたが、現時点では何も状況は変わらず。
未だに多くのミャンマー人はZawgyiを利用しています。
またUnicodeへの統一を目指すマイクロソフトを中心とした大手インターネット企業(Microsoft,Google,Yahoo等)は、自社サービスをUnicodeベースで作成しているため、Zawgyiをインストールしているミャンマー人がそれらサービスを利用すると文字化けが発生。
ミャンマー政府も本格的にUnicodeへの移行に舵を切ろうとしていますが、実際にはアクションはまだ取られていません。
では、なぜそこでFacebookが検索エンジンの機能を担ったのか。
その理由は、Facebook上の投稿の大半がZawgyiフォントで書かれているため、自分の知りたい情報に紐づく単語をFacebook検索窓で調べると、公開されている投稿から自分の知りたい情報を調べることができるからです!
なのでミャンマー人は調べ物をする際にGoogleを使うことはほぼなく、Facebookで調べるというのが一般的です。
ただあくまでも検索できるのは、他人の書いたFacebook上の投稿なので、纏まった情報は少なく、Web上に情報が蓄積されていないのがミャンマーの課題ですが…
ミャンマー人のFacebook利用における特徴
今回ミャンマーにおけるインターネット事情に関し、なぜFacebookが爆発的に普及したかを考察しましたが、ミャンマーで生活していると、ミャンマー人の生活が如何にFacebookを中心に回っているかがよく分かります。
ミャンマー人の特徴的なFacebook利用方法として挙げられるのは、
1.ミャンマー人は日本人と違い、会ったことのない人に対しても抵抗なくFacebookの友達申請を送るため、ミャンマーではFacebookの友達が1,000人以上いることも珍しいことではない。
2.日本人よりもFacebook投稿に対して”いいね”や”シェア”を積極的にする傾向があるため、人気のあるコンテンツは瞬く間に投稿が大勢の友達に拡散されていく。(反対に、何か反感を買うような投稿がされると、すぐに炎上・拡散されることも特徴なので、企業Facebookページの運用には注意が必要です。)
3.ある調査結果によると、アメリカのユーザーが1日に約10画面分クロールする一方で、ミャンマーのユーザーは1日に約50画面分スクロールをおこなう。故に、圧倒的に他国のユーザーに比べてFacebook上での滞留時間が長い。
等で、これらからも、いかにFacebookがミャンマー人の間で浸透しているかが分かるでしょう。
“マスマーケティング” < “デジタルマーケティング”
ミャンマーは国内の電化率が依然として約35%と低く、また道路舗装率も約10%と非常に低いことから、テレビや新聞などのマスメディアがリーチできる人は限定的です。
(ヤンゴン市内の電化率は78%と比較的高いものの、第二の都市マンダレーが40%、首都のネピドーが39%と、ヤンゴン以外の都市では電化率が50%を下回っており、地方の電化率は20%に満たない状況。)
一方で、スマホ革命とでも呼ぶべき携帯電話の爆発的な普及は、人々の情報へのアクセスを容易にし、行動にも大きな影響を与えはじめています。
フードブロガーが宣伝すればレストランが流行り、ビューティーブロガーが宣伝すればコスメが売れます。
このようなブロガーが台頭し、日増しに彼らの影響力が強くなってきています。
ミャンマーでビジネスをする場合、このFacebookという諸刃の剣を上手く使いこなせるかどうかが、ビジネスの成否を大きく左右されるでしょう。
弊社はFacebookページの運用代行やインフルエンサーのご紹介等も事業として提供しておりますので、もしマーケティングでFacebookを利用したい!という方がいらっしゃれば是非ご連絡下さい!
Facebookを制するものは、ミャンマー市場を制す。
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